最近のAI動画生成は、かなりリアルな映像を作れるようになってきました。
今回は、動画生成AIのMiniMax H3を使って、2台のスープラが峠道でドリフトバトルを繰り広げる動画を生成してみました。
今回作りたかったのは、こんな感じの映像です。
「夜の峠道。雨で濡れた路面を、黄色と赤のスープラが並走しながらドリフトしていく」
果たしてどこまでそれっぽい映像になるのか、実際に生成してみました。
今回作った動画
今回の主役は2台のスープラ。
- 黄色のスープラ
- 赤色のスープラ
という分かりやすい組み合わせにしました。
舞台は夜の山道です。
最初のシーンでは、2台のスープラが峠道に並んで停まっているような構図。
暗い山々を背景に、ヘッドライトがこちらを照らしています。
黄色と赤のボディカラーもかなり分かりやすく、2台を別々の車として認識しやすい映像になっています。
そこから雨の降る峠道へ。
濡れたアスファルトにヘッドライトや街灯、ネオンの光が反射し、かなり雰囲気のある映像になりました。
雨の峠道を2台でドリフト
今回の動画で特に気に入っているのが、雨に濡れた路面です。
単純に車が走っているだけではなく、
- 路面の水たまり
- ヘッドライトの反射
- タイヤから上がる水しぶき
- 夜の山道
- ネオン看板
- 霧のような水煙
などが加わることで、かなり映像としての情報量があります。
AI動画生成では、こうした「雰囲気」の部分が意外と重要だったりします。
車だけを生成するよりも、時間帯や天候、道路の状況まで指定したほうが映像として面白くなると感じました。
プロンプトについて
動画の作成プロンプトはMiniMax H3のガイドライン的なものがあるので、それをAIに伝えて作ってもらいました。

Minimax3(および同様の高度なAI動画生成モデル)で最高の出力を得るための「コツ」は、単に要素を羅列するのではなく、「映画監督がカメラマンやデザイナーに指示を出すように、意図と感情を込めて描写すること」です。
チェック内容教えてくれたので載せておきます。
🌟 プロンプト作成チェックリスト
| ✅ チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 形式決定 | T2VA/I2VA/FL2VA/L2VA のどれかを選んだか? |
| 指示文 (Instruction) | 冒頭に、指定されたフォーマットの指示文を記述したか? |
| スタイル定義 | [Shot 1] で全体的な映像スタイル(Cinematic, Watercolorなど)を指定したか? |
| 動きの具体化 | カメラや被写体の動きを「種類+振幅+速度」で表現したか? |
| 時間軸制御 | カットのタイミングと遷移方法(Cut to / Cross-dissolveなど)を明記したか? |
| 音響分離 | 3つのサウンドレイヤー(Multimodal, Soundscape, Music)を使い分けたか? |
| ドラマ注入 | 単なる事実ではなく、感情や意図を込めた修飾語を使っているか? |
プロンプト
🏎️ I2VA Prompt: Initial D Style Drift Battle
Part One: The Instruction
For the target video, at 0.00 seconds into the target video, <Picture 1> (from [Shot 1]) is fully referenced.
Part Two: The Three Core Fields
integrated_multimodal_description:
[Shot 1] Live-action, cinematic, a high-speed tracking shot follows the two cars as they perform a synchronized power drift on a winding mountain pass, preserving the lighting, car models, and thick white tire smoke from <Picture 1>. The camera moves with large amplitude at fast speed, mimicking a "chase cam" perspective. The lead car's tires scream against the asphalt, sending plumes of smoke into the air as it slides perfectly along the inner curve.
[Shot 2] At 00:03.500, the camera cuts to an extreme low-angle, close-up shot of the front bumper and spinning wheels of the lead car. The camera shakes slightly to convey intense vibration and speed. The asphalt blurs into long streaks, and sparks fly from the undercarriage as the car brushes against the guardrail. The car's exhaust spits a small burst of flame.
[Shot 3] At 00:08.000, the camera cuts to a wide side-profile tracking shot from a high mountain ridge, capturing both cars in a fierce "battle." The second car aggressively attempts to overtake from the inside, weaving between the lead car and the cliffside. The camera pans right with large amplitude at fast speed, emphasizing the closing distance between the two vehicles. The scene concludes with the cars disappearing into a cloud of dust and smoke as they round a sharp hairpin turn.
overall_soundscape:
The audio is dominated by the high-pitched, screaming whine of high-RPM engines and the aggressive, grinding screech of tires on asphalt. Intense turbo flutters and the "whoosh" of rapid gear shifts are audible. A constant rushing wind noise creates a sense of extreme velocity. The sound of gravel hitting the wheel wells and the metallic clanging of the car body against the guardrail add to the realism.
non_diegetic_music:
Fast-paced, high-energy electronic music with heavy synth bass and driving drum beats, reminiscent of Eurobeat. The tempo is rapid and intense, with a dramatic swell in volume and pitch during the overtake in [Shot 3], eventually fading out with a sharp, lingering synthesizer note.
スープラ2台の描写はかなり良い
今回の生成で一番気になっていたのが、車の形状です。
AI動画生成では、人物だけでなく車も形状が崩れたり、パーツがおかしくなったりすることがあります。
特に、
「2台の車を同時に出す」
「それぞれ違う色にする」
「走行させる」
「さらにドリフトさせる」
となると、かなり難しそうです。
それでも今回の映像では、少なくとも全体としてはスープラ2台が走っている映像として十分成立するレベルになりました。
黄色と赤という色分けも分かりやすく、2台が混ざってしまう感じも比較的少なかったです。
ただ、動画は写真から(I2V)作ったのですが、テールランプがスープラのテールランプとはちょっと違いますね。まぁ知らない人が見たら特に何とも思わないでしょうけどね。
MiniMax H3を使ってみた感想
実際にMiniMax H3で動画を生成してみて感じたのは、やはり最近のAI動画生成はかなり進化しているということです。
以前のAI動画というと、
「車を走らせると形状が変わる」
「タイヤがおかしくなる」
「背景がぐちゃぐちゃになる」
といった問題が目立っていました。
もちろん今回のような動画でも完全に実写映像と同じというわけではありません。
しかし、「AIで作った映像作品」として見ると、かなり面白いところまで来ていると感じました。
特に今回のような、
- 車 × 夜の峠 × 雨 × ドリフト
という組み合わせは、AI動画生成と相性が良いのかもしれません。
高速化も試してみた
MiniMax H3では高速化のためのTurbo/Spectrum/SageAttentionも試してみました。
生成時間を短縮できるのは魅力的なのですが、実際に試してみると、SageAttention以外は今回は画質とのトレードオフが気になりました。
特に車のように、
- ボディの形状
- ヘッドライト
- ボディ表面の反射
- タイヤ
- 細かいパーツ
などを見せたい映像では、画質が落ちると結構目立ちます。そのため、今回は速度よりも画質を優先して通常の生成を使うことにしました。
AI動画は「とにかく速く生成できればいい」というわけではなく、最終的に何を作りたいかによって設定を変えたほうが良さそうです。
生成時間について
私の環境での結果です。
| 標準 | 高速化(SageAttention) | |
| 解像度 :864×480 FPS :24 動画時間:15s | 1826s | 1259s |
約30%以上削減出来ました。他にもいろいろ高速化の手法はでてきているので色々組み合わせるともっと早くできるかもしれません。
まとめ
今回はMiniMax H3を使って、2台のスープラが夜の峠道でドリフトバトルをする動画を生成してみました。
実際に作ってみると、車の形状や2台の区別など、以前のAI動画生成と比べてかなり自然になっていると感じます。
特に、
- 夜の峠道+雨+濡れた路面+ドリフト
という組み合わせは、映像としてかなり映えました。
まだ完璧とはいきませんが、こうやって「頭の中で考えた映像」をAIに作ってもらえるのは、単純に面白いですね。
AI動画生成、ちょっと前までは「面白いけどまだ使い物にならない」という感じでしたし、そもそも映像だけだったのが、最近は音声も生成してくれるし、普通に遊んでいるだけでもかなり楽しめるところまで来ています。

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